Situation~図書室…~

興味出てきたら、NGだ。自分には興味がなく、こんな女には

どういう人が好きになるんだろうという、動物的興味がでてきたらNG。




「あぁ~聞くんじゃなかって…。」




元は一緒にいても、何故かドキドキ感が無く、安心感の方が強く、

居心地いい相手だったから、まぁいいかという感じで諦めかけた。




「えっ、今なんていった?」




「ううん、なんでもないよ。彼氏は普通の彼氏よ。勇次君みたいに

 格好よくないし。」




少し、止めを刺した。




「そうかぁ~、そんな俺かっこよくないし。」




照れだした勇次を見た、美知子は更に落胆して、下を向いてしまった。




「そんな事ないよ。」




一応フォローをした美知子だったが、心の中にぽっかり穴があいた。




元々気にかけていた相手に、まだ本心は聞いていないとはいえ、

辛い瞬間だった。




自然に二人はそのまま、黙り込み、勉強に集中するようになり、

静止したかのように、時間は過ぎた。




「じゃあ私、そろそろ、帰るねっ。今日はありがと。

 又明日。」




美知子は、突然言い出したかと思えば、急いで店を出た。




外はすでに暗らくなっていたが美知子には丁度良かったのかもしれない。





男女の関係は、一人が想い、想われる関係だけではない。




好きになり、その相手を振り向かせる事も必要だ。




好かれて、その人がどんな人なのか知る事も必要だ。




そんなに、好きになってくれる人なんて、早々いないのだから…


 




~FIN~