その身は凍る

 中年女性がいなくなったのを恐る恐る覗き穴から確認し、いなくなったことを確認した男はそのまま玄関に座り込んだ。



 誰だよ、あれ・・勘弁してくれよ。



 男は冷や汗を拭って立ち上がると、フラフラとした足取りでベッドに行き、その身を預けた。



・・気持ち悪くてしゃーないわ。・・大家に抗議だな、こりゃ。



 そう思った途端、疲れていたのか男はすぐに眠りに就いた。