恋なんていたしません!

「よーし!」

晩ご飯は先ほどファーストフード店で食べてきたばかりだから完璧だ。

スキニーパンツとTシャツから、“野々村”とデカデカと名前が書いてある体操服と横に白いラインが2本入っているえんじ色の学生ジャージに着替えた。

これがわたしの家でのスタイルだ。

かわいくておしゃれを重視している部屋着なんて、わたしには似合わない。

どうせ家で寛ぐならばこっちの方がずーっといい。

テーブルのうえにコンビニで買ってきた2リットルのオレンジジュースとポテトチップスやチョコレートなどのお菓子を置いた。

後はスマートフォンを手に持って座れば、
「準備オッケー!」

マサヤくんに会う準備は整った。

ピンク色のアイコンを指でタップすると、大好きな乙女ゲームを始めた。