人と言うものは、自分がかわいいのだ。

自分がかわいいから保身に走って、時には誰かを陥れると言う卑怯なやり方をする。

…なんて、3次元の男性不信になっているわたしが言っても説得力なんてないんだけど。


あれから1週間が経った。

一ノ瀬とはプライベートではただのお隣さん、職場では部署は違うけれど同僚と言う毎日を過ごしていた。

あんな出来事があったからどうなるかと心配していたけれど、それは杞憂に終わったみたいだ。

「ま、わたしには関係のないことだけど」

そもそもわたしのやっていることは人に迷惑をかけていない。

ピンポーン

今夜も大好きな乙女ゲームをやりながらダラダラと過ごしていたら、玄関のチャイムが鳴った。