恋なんていたしません!

やったよ…!

やり遂げたよ、わたし…!

3店舗目にして23回目で、A賞のマサヤくんの抱き枕が当たった…!

自転車のかごに抱き枕を入れて、そのうえ一番くじで当たったその他の商品を抱えていると言う何とも言えない状況だけれども、そんなことは気にしている場合ではない。

ついにマサヤくんをお持ち帰りすることに成功したぞー!

大きな声で叫び出したい気持ちを押さえながら、家に到着したのだった。

「ウフフ、今夜からいい夢が見れるわ」

ルンルン気分で部屋の前に到着したら、
「あっ、今お帰りだったんですか?」

その前にいたのは、一ノ瀬だった。

腕時計で時間の確認をすると、夜の8時を過ぎたところだった。