恋なんていたしません!

さっと端の方へと避けると、
「あっ、お疲れ様です」

台車を押していたのは一ノ瀬だった。

おいおい、最後の最後で何でこいつが登場するんですか!?

仕事も早く終わって気分よく一番くじへ行こうとした矢先に、何でこいつが出てくるんですか!?

「お疲れ様でーす…」

いかにも心にこもってない感じで返事をすると、更衣室へと足を向かわせたのだった。

明日はわたしがお休みの日だ。

今日はとことんと言っていいほど、一番くじがある近くの店舗のはしごをするぞ。

財布の中にお金が入っていることを確認すると、着替えを済ませて、更衣室を後にしたのだった。

待っててね、マサヤくん!