高校を卒業して短大に進学しても、わたしの毎日は乙女ゲームばかりだった。

たまに…本当にたまにだが、3次元の男に告白されたこともあった。

「好きです、つきあってください!」

真剣に告白してきたけれど、もうすでに3次元の男のことを信用できなくなっていたわたしは、
「誰ともおつきあいをしたくないんです」

そう言って告白を断ったのだった。

誰がお前なんかとつきあうかよ、バーカ。

テメーみたいなヤツ、こっちから願い下げしてくれるわ。

心の中で暴言を吐いて罵って中指を立てた。

厳しい就職活動の末に就職先を勝ち取って勤め始めても、わたしの毎日は高校時代と変わらないままである。

気がついた時には…わたしは28歳、いわゆるアラサーと呼ばれる年齢になっていた。