ダメだ。
わかんない。


「すいません、
やっぱりわかんないですけど。」

そう伝えても、
淡々と話をつづける成嶋。



「まーな。あの女将、俺の親戚なんだよ。結婚した、姉貴の旦那のお母さん。俺の両親、今アメリカだから。まぁ、色々とな、世話にはなったりも、してんだけど。」

……。


「んで、そのおばさんが、無駄にお前を気に入って、俺におすすめしてきてた訳だ(笑)

もちろん俺にも好みがあるからって、そのままだったんだけど(笑)」




「なのにこの前、お前が無駄に酒のんで、ほっとけなくなった、あのお節介おばさんが、わざわざ俺に電話してきた訳だ。」

「とりあえず、まぁ、虫除けにな。
女一人があれじゃ、マズイだろ?」


そう言われて、
初めて口を挟む。


「いや、私なんで……
そこは問題なんかないかと……」


「はぁ。お前さ、危機感持てっていったろ?金曜の夜にどんなに普通な女でも1人で大量に酒のんでたら、美味しいツマミにしか見えない奴なんて山ほどいるだろ?」

……。
ってか、

めちゃくちゃ失礼な事言ってますけど。
そりゃ私

普通ですよ!!


「あはは。まぁ、桜は可愛いほうだから、より、な(笑)」

明らかに
付け足しじゃんか!


「まぁ、とにかく俺もその場でお前の話聞いて、寮まで送るつもりだったんだよ。」


「なのに、お前、どんどん酔っ払ってくし、しかも……」


しかも?


何!?

私何した!!!