自分の中にある気持ちを

隠すように、

でも、

納得してもらえる理由を話す……


「いや、やっぱり、あの、若い男女が2人きりは、危機管理大事にしろって言ったじゃないですか。」

「……」

「そりゃ、成嶋さんは女の方に困ってないと思いますけど……」

「ふーん。」



そして、
今まで何度となく見てる

厭らしく
そして、意地悪な顔で笑いながら、



「お前さっき、駅前にいたか?」

「は?そりゃ寮に帰ったんですから電車乗りましたよ。」

「違う。その前。駅前のコーヒー屋。」

「……。」


私も気づいたけど、
こいつも気づいてたのか……。

もーなら
早い。

「そーですね。見ましたよ。成嶋さんの彼女だかわかりませんが、綺麗な女の人とご一緒でした。」

「で、帰ったのか?」

相変わらず嫌味ったらしく笑ってる。

なんなのよ。

「そちらがご好意で言ってくれたのかも知れませんが、めんどくさい事は御免です。彼女だろうが、何だろうが、私が家にいるのはおかしいでしょ!!!」