「またチーフとやり合ったみたいですね……。」 まだお通しも来てない序盤から、藤原はため息をついた。きっと、ここに来るまでに会社の人間から聞いたのだろう。 「あんたを呼ぶときは、原稿ができたか、飲みの誘いしかないでしょ。」 「そして、飲みの誘いの時は決まってチーフの愚痴。わかってますよ。」 やけに物分かりが良くて生意気だ。 お通しの枝豆が来るのと同時にビールが来て、乾杯もせずにグビグビ飲んだ。やっぱり夏場は冷えたジョッキでのビールに限る。