「私ね。結婚することになったの。」 「結婚!? 相手は?」 「担当編集。それもダメ男。」 「結婚相手なのにダメ男か?」 「そう。結婚相手なのに、ダメ男。」 渋滞が緩和されて、タクシーは動き出した。 その瞬間、物凄い衝撃が襲ってきて、身体が前に弾け飛んだ。 ____目を開けたら、雲一つない青空が……広がっていて……。 なぜかシンフォニエッタが静かに____静かに____消えていった。