それから編集長のデスクの電話が鳴り、編集長は手のひらを返して、私に帰るように促した。 異臭のするカミツレ編集部を出ながら、まるで老け込んだパンダのような目をした編集部一同に、両手を合わせた。 ご愁傷さまです。チーン。 まったく、縁起でもない! と思われたかもしれない。 来るなら何か差し入れでも持って来いよ! と気が効かない奴だと思われたかもしれない。 その代わりといってはなんだけど、私には心に決めたことがあった。