仕事がひと段落すると、12時を回っていた。 スマホに着信があり、取ると明美からだった。 「もしもしじゃないわよ! あんた、約束忘れたの?」 約束? ああ、そうだった。今日は確か明美と、近くのバイキングでランチをする予定だったんだ。 「ごめんごめん。今打ち合わせが終わったからこれから向かうわ。」 そう言って電話を切った。もちろん嘘だ。そうでも言わないと、明美は化粧もさせてくれない。