大事な決断? 「どういうことですか? 大事な決断って……。」 思わず、玄関の扉に耳を当てた。 「俺さあ、部屋も汚いし、食生活もボロボロだし、洗濯機も回せないし、靴紐やネクタイも自分で結べないダメ男なんだよ。」 「ダメ男なのは知ってます。でも、靴紐もネクタイも結べないのは私が書いた小説の設定じゃないですか。」 「いや、本当に結べないんだ。定期的に妹に結んでもらって、それを付けて……いや、そういうことが言いたいんじゃないんだ。俺はただ……。」 「ただ……なんですか?」