「この籠にサビキを潜らせて、詰める。半分くらいな。ほら、こんな風に。」 と誠司さんが見本を見せてくれる。 「それで、糸を垂らすと、水中にこのエビがばら撒かれる。その匂いに魚が誘われてくる。ほら、針に小さな赤い羽が付いてるだろ? これを魚がサビキと勘違いしてパクつくんだ。」 なるほど。理に適っているというか、釣りとはよく言ったもので、なかなか面白い仕掛けだった。