【BL】好きな人

「いや、でも、そんな……」

嫉妬って……。ってことは俺、美嶺が好きなのか? ……いや、でも……。

混乱してきた。頭の中がぐちゃぐちゃだ。同じようなことをぐるぐる考えてテンパる俺を横目に、良輔が立ち上がった。

「ま、もうちょいしたらわかると思うぞ! お前もゲイだって事がww」

「なっ、俺はゲイじゃねぇ!」

良輔の軽口に反応すれば、あいつはケラケラと笑った。

「調子出てきたみたいだな」

「え……?」

もしかして、励ましてくれてんのか……?

「そのほうがお前らしーよ。難しく考えすぎんな。馬鹿なんだからよww」

「お前よりマシだ!」

「ひっでーww」

良輔は怒った俺から逃げるようにして去っていった。

ったく、らしくないことしやがって……。