安坂さんは携帯電話を閉じるのも忘れ、先ほど取り出した小瓶を開け、詩月くんの口に薬を放り込んだ。
緒方さんがほどなく、保健医を連れ食堂へ駆け込んできた。
「発作が起きてどれくらい? 薬は飲ませた?」
保健医は駆け寄るなり、矢継ぎ早に尋ねた。
「10分経っていません。薬は今、舌の下へ入れました。掛かり付けの病院へは、連絡をとってもらってます」
「岩舘病院ね。安坂くん、病院に連れて行くから」
保健医は持ってきた器具をあれこれ取り出し、詩月くんに装着した。
「悪いけど抱えてきて」
詩月くんを殴った生徒会長が、これほどの騒ぎになるとは思わなかったとでも言うように落胆し、顔面蒼白になり立ち尽くしていた。
「いったい、何があったの? 騒ぎを起こすような子ではないんだけど……」
安坂さんは詩月くんを抱きかかえ、保険医のあとを追った。
緒方さんがほどなく、保健医を連れ食堂へ駆け込んできた。
「発作が起きてどれくらい? 薬は飲ませた?」
保健医は駆け寄るなり、矢継ぎ早に尋ねた。
「10分経っていません。薬は今、舌の下へ入れました。掛かり付けの病院へは、連絡をとってもらってます」
「岩舘病院ね。安坂くん、病院に連れて行くから」
保健医は持ってきた器具をあれこれ取り出し、詩月くんに装着した。
「悪いけど抱えてきて」
詩月くんを殴った生徒会長が、これほどの騒ぎになるとは思わなかったとでも言うように落胆し、顔面蒼白になり立ち尽くしていた。
「いったい、何があったの? 騒ぎを起こすような子ではないんだけど……」
安坂さんは詩月くんを抱きかかえ、保険医のあとを追った。



