家に帰りたくないな… だって家には父と母がいる。 父と母が嫌いなわけじゃない。 だけど私はあの人たちにとって嫌な存在だから。 「マスター、ちゃんと家に帰るから1人で歩いて帰る。」 「…わかった。まっすぐ帰ってね。」 「うん。ありがとう」 「またおいで。」 そう微笑んでくれる。 それだけで嬉しかった。 まるで居場所があるみたいに思えたから。