「ミユ、とりあえず今日はここに泊まれ。
んで、帰りたくなったら俺にいえばいい。」
「え、でも…」
「帰りたくないんだろ?好きなだけいればいい。」
なんて優しい人なんだろう。
こんな今日初めてあった人間にここまでしてくれるなんて…
でもワガママ言っちゃダメだ。
レイの優しさに頼っちゃダメだ。
「レイ、ありがとね!」
そう言って笑顔を作った。
「無理に笑うな。俺の前では気を遣わなくていい。頼れ。
あと…ミユが帰りたくないなら一生ここにいていいんだぞ。」
「へ…?」
「だって今日からお前の居場所はここだろ?」
私の居場所…
ずっと…
ずっと言われたかった言葉。
私はレイに駆け寄り座ってるレイに抱きついた。
「……っ……ありがとっ……」
思わず涙がでそうだった。
「泣きたい時は泣けばいい。」
そう言って背中をさすってくれる。
「ふぇっ……。レ……イ……っ。」
「よしよし。今まで辛かったな…。」
(「え!?レイが優しい!?」)
(「そーなんだよ!!」)
(「あんなん見たことねぇ」)
(「あれは、ミユちゃん限定だねー」)
と3人がコソコソ話していたことを私は知らない。

