「罠だって気づいたんなら、逃げろよ!女なんだぞ・・・。」 そう言い、夏音の顔の傷に触れた。 夏音は何も言い返せなかった。 瞬が本当に心配して探しに来てくれたこと、それが分かったから。 「瞬くん・・・ありがと。」 その日あったことを夏音は瞬には話さなかった。 瞬も聞こうとはしなかったから。 「またね。」