「夏音の考えなんて、どーでもいい‼あさはかなんだよ。そんなん、まさやんが考えてないと思う?夏音に言われなくたって重々承知だよ。夏音、人の心配ばっかりじゃなくてさ、自分の心配もしなよ。うちは夏音が一番心配だよ。」 夕日が夏音と羽月を照らした。 小学生や中学生の時のように物事は単純じゃないことを皆、高校生、大学生、社会人と成長していくにつれて思い知らされていく。 夏音、羽月もまたそれを少しずつ感じていた。 〝まさやん、ごめんね。〟