雪の音は静かに降り注ぐ桜とともに


電車を降りれば、田舎具合が少し加速した地域につく。駅から降りてから坂を上ったりと少し歩くが、これからこの道を歩くのかと思うと疲れを生じさせなかった。これからそれを感じないかと言われたらまた話は別になってくるだろうが。

そうやって頂上に近づくにつれて遠目から見える校門。中腹には高校の敷地内なのか校庭や体育館、離れの校舎が時折見えたりしたが、きっと本校舎があるのは坂を上った先にある門の奥なのだろう。

ロマンチックだと思ったのは坂を登っている最中全て桜の木だった。そして、それは綺麗に色づいており、歩いている道までもを淡く染めていた。

登りきった時には運動不足から軽い息切れはしていたが、興奮していた感情から目の前に広がる新しい舞台に目を輝かせる。

しかし、その興奮も目の前に広がったとある人物によってすぅっと冷めていくこととなる。