「おぉ…」
中身を見ては、小さく感嘆の声をあげて、嬉しそうに頬を染めている。
「入れ物ものすごく可愛い。あ、中は飴かぁ!!家に帰ったら大事に食べさせてもらおう。」
そう言って大きく肯けば、中身て安心したのか再び箱の中に戻していく。それと同時に頼んだモノが店員さんによって運ばれてきた。
「今日のお礼。気に入ってもらえたのなら良かったよ。俺、センスないからさ。」
「そんなことないと思うな。正直に今日のだって私抜きでも結構いいもの選んでいたと思うし。センスあるなって思ったのに。」
松井が頼んだのはミルクレープとアメリカンコーヒーだ。砂糖もミルクも入れずに飲み物に口をつけている。大人な味覚しているなと思いながら、俺はミルクティーに砂糖を数本入れていた。
「褒めすぎだよ。今回のは松井あってのものだしね。」
プリンタルトにフォークを通しながら、それを口に入れる。ほんのり甘いカスタード味にしたづつみ打ちながら、相手の言葉に苦笑をこぼす。
実際に、俺だけではわからないような雑貨屋にたくさん寄ってもらっていた。それだけでも十分なのだ。きっと、男の俺だけだとこんなにいいプレゼントも買えなかっただろう。やはり、桜の親友に頼むだけありだったと納得していた。
