学校の生活が始まった。
クラス役員も機能し始め、俺も友達ができてきていた。

後から知ったことだが、どうやらクラス分けは学年成績順らしい。男子の中から1位から順番に15人、女子の中から1位から順番に15人選んで編成されているらしい。ほかのクラスはそこからまた15人ずつ。

その中でも、俺は男子の中では1位だし、桜も女子の中では1位。総合すると、桜が1位で俺が2位だったという話を担任が普通に教えてくれた。こういうのは話していいものなのだろうかと少しだけ心をハラハラさせられたが、担任の松原百合子先生はふわふわとした見かけによらず結構さっぱりとしている人らしい。

若い上に仕事熱心な英語教師は、学年全体の授業に行っているためか男子の中でも人気はあった。俺は興味はあまりないが。

そういう話題は友達同士の会話でよく耳にするという程度だ。

それと同時に、部活動紹介が行われクラスの中にも何人か部活動に入る奴もいた。

澤田は中学と変わらず野球部に入ると意気込んでいる。桜もなにか入るのかと聞かれれば、中学に入っていた吹奏楽に入ると抑えめな声で言っていた。

何も部活に入らずに帰宅部になるのは俺だけらしい。どこか寂しさを覚えただとかは思っていない。