教室へ戻ると桜井くんが
「どこいってたの??」
と、話しかけてきた。
「べつに桜井くんに関係ないでしょー!女の子の話!!」
「俺、ことねちゃんに話しかけてんだけど」
杏里と桜井くんのいつもの言い合いに私は笑顔になる。
自分の気持ちに気づきたい。
自分の気持ちって??
まだ私にはわからなかった。
「翔くん!!」
教室の扉が開いて入ってきたのは
「彩香ちゃん」
翔の彼女になった彩香ちゃんだった。
少しだけ笑って翔は彩香ちゃんの元へ。
翔、笑うんだ。
私には全然笑ってくれないのに。
それだけにまた胸が痛んだ。

