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もう自分以外信じられなくなって来た頃、1人の若い男性のお客様がカウンターの前に立った。



「どうかなさいましたか?」


客「すみません、ここで働いている二二の友達なんですけど・・・」



そう言った彼は、とてもフェミニンで綺麗な青年だった。



「二二・・・ですか、すみませんそのような名前のものは本日いないようなのですが・・・」


客「あっ、すみません!ふふ・・・二二は僕があだ名で呼んでるんです!本名は海斗です!」


「!!」



なんということだ。


いま海斗さんに関わる事は避けたい。



「あ、あの、一体どのようなご用件でしょうか・・・」


客「なんかさっき、LINEで " 助けて " ってきたんです・・・二二は僕にすぐ頼るんだからぁ〜ふふっ!あっ、なのでちょっとした安否確認がしたいんです!この後LINEもかえってこなくて・・・」



ごめんなさい。助けを必要とさせたのは私です。



なんて事はもちろん言えず。



「そ、そうですか・・・ただいま内線を繋げますので、少々お待ちくださいませ。」


客「お願いします〜!」



海斗さんとこんなにも早く接触することになるとは・・・

とても気まずいが、お客様の御希望が第一だ。私情は挟んでられない。