俺が彼女に会えない理由

二人で空白の12年間を埋めるかのように、夜明け前までそうやって話し続けた。

人生って、こんなにも幸せなものだったのか。

生きててよかった。

寝る段階になって、「俺は、床で寝るから、風花はベッドで」というと、「別に、一緒に寝るくらいいいじゃん」

風花はそう言って俺を困らせてくる。

いくらユーレイとはいえ、男と女であることはたしかだ。

ひとつのベッドで寝るわけにはいかない、と自分に言い聞かせる。

「俺、28だし。女子高生と寝るのは、さすがに、抵抗ある」

「女子高生って、なんか、やらしい響きだね」