俺が彼女に会えない理由

その口元を見つめ、出てくる言葉に全神経を集中させた。

恐れる言葉が出ないことを祈った。

震える指先をどうにかしたくて、布団の中で手を握りしめた。
汗ばむ手。あの感触は今もよく覚えている。

「病院や警察に電話したけど、教えてもらえなくて、学校に電話したら、ちょうど石松先生が出て、小野沢さんに間違いないですって・・・。かなり、自転車でスピードを出してたみたい。打ち所が悪くて、搬送先の病院で亡くなったって・・・」

聞いてるうちに、目まいがしてきた。
悲しみと絶望が、すさまじい重さで俺にのしかかってきて死んでしまいそうになった。