俺が彼女に会えない理由

「昨日のことみたい」

「昨日?なんで?どこで?」

「さあ。母さんも詳しくは知らない」

俺は、力を振り絞って起き上がろうとしたが、上半身を少し起こしただけで吐き気がし、結局、また横になった。

「母さんが確かめるよ。冬弥はまだ寝ていなさい。悪化したら大変だから、今日は、休みなさい」

母にしては珍しく命令口調だった。

母が部屋を出ていくと、頭痛をこらえてケータイをつかみ取り、風花に電話してみたがつながらない。家電にかけても誰も出ない。
何度かけても同じだった。

どうか、何かの間違いでありますように。
どうか、生きていますように。

布団の中で祈っていると、徐々に体が震えてきたが、風邪のせいか恐怖のせいかわからなかった。

しばらくして、母が再びやって来た。