俺が彼女に会えない理由

帰宅すると、家のドアの前で、「一旦、お二人はここで少し待っていてください」と告げた。

そして、玄関のドアを開け、「ただいま」と部屋に向かって声をかけると、「おかえりなさい。朝は、ごめんね」と言いながら風花が部屋の中から現れた。

「いいよ、別に」今は、朝の口喧嘩のことなんかどうだっていい。

なぜ、大事なことを言わないのか?

あと1日だけ。1日しか、一緒にいられないというのに。

こんなにも無邪気な瞳の裏に、何を隠しているのか?

風花が生き返るのは、うれしい。
風花が生き返るためなら、なんだってする。

でも、生き返ったら、俺たちは出会えないんだ。

感情が沸々と沸き上がってきて、自分が悲しんでいるのか激怒しているのか、喜んでいるのか絶望しているのかわからなくなる。

「どうしたの?」

不安気に見つめてくるその瞳が愛らしすぎて、無性に腹が立ってくる。