堪えていた涙はもう我慢できずにポタポタと頬に流れ落ちていく。


あたし今最低なことしてるんだよね。


快斗のこと、好きじゃないけど付き合ってて。


何してんだろ。


あたしは快斗と付き合ってからずっと大切にされた。


優しくしてくれて、気を使ってくれたり、頼りになる人。


快斗の隣にいたら泣くこともないし、むしろ守ってくれる。


あたしは、その居場所が心地よかった。


『快斗、お弁当屋上で食べない?』


「天気もいいし、気持ちよさそう。いいよ、行こ!」


今日はあたしの手作り弁当を快斗のために作ってきた。


周りからすればラブラブなカレカノに見えるだろう。


本当に快斗に助けられてばっかりだなぁ。


快斗とたわいない話をして笑いあっていると裕翔の声がした。


「美波...。」


「んっ...!」


美波という女の子とキスをしていた。