恋する相手は浮気カレシ

裕翔 side



全部俺が悪いんだ。


何であんなひどいこと姫那に言ったんだ。


今は後悔しかない。


「くそっ...。」


そう言って壁を蹴った。


俺が姫那のこと好きじゃない...?


んなわけない。引き止めてほしくてひどいことを言ってしまった。


俺ってほんとくずで面倒くさい。


好きだったに決まってる!


でも、姫那の隣にはいつも一緒にいる幼馴染みがいたから。


俺は不安になった。


ずっと、好きだよの言い合いもなくなってしまった。姫那の口からもう好きだよはなくなってしまったから。


幼馴染みにあんな笑顔を見せるから。


俺は嫉妬に狂ってどうかしてたんだ。


雨の中俺は走る。


もちろん、姫那を見つけるために。


奪うために......。