そう言い、あたしを強く抱きしめキスをした。


裕翔が信じられない。


今までの愛は偽物だったんだ。


今まで泣いた分以上の涙が零れ落ちる。


『もぅっ...やめてよっ...!』


逃げようとすると腕を掴まれる。


その手を振り払ってあたしは校門へと向かう。


最後にあたしは裕翔に言った。


『裕翔、今までのあの日を返してよっ...でももういい。』


力の抜けた言葉を最後に言ってあたしは目的のない道をただただ走った。