そんな動作をなんでわたしはじっと 見ていたんだろう。 なんで…こんなに近くに彼がいるのに 1歩も後ろに逃げなかったんだろう。 「俺の猫は買い物からいつ帰ってくるんだ?」 耳元で囁かれたその言葉で手から力が抜けた。 もちろん持っていた紙は床へと落ちていった。 あぁ、なにを動揺しているんだろう。 1枚ずつ雑に拾ってるときに 彼も同じ目線まで下がってくる。 「ナナ」