「きょういんさいようつうち…」 そのときガチャと鍵が開く音がして 肩をビクッとさせた。 ダンボールを抱えた冬二が帰ってきた。 「どうした?」 箱を開けて中からさっき見た紙がまとまった 本たちが出てくる。 「やっとその紙、捨てられる。 それ、これのコピーだから捨てていいぞ」 わたしの手に持っている紙の束を指さして 次から次へと箱から出してくる。