土曜日の朝だけど彼の姿はやっぱりない。 一通りの掃除をすませてソファに座る。 テーブルの上の書類が日に日に増していく。 冬二はいつもここでコーヒーを飲みながら なにかしている。 仕事だと言っていた。 特に興味があったわけじゃないけど 書類の山に手を伸ばす。 「問題集?」 見覚えのあるものばかりだった。 パラパラめくっていくうちに 1枚の紙に手が止まる。