激しく、優しく、愛して






昨日も思ったけど
スーツ姿の彼は更にかっこよく見える。


あ、わたしずっと外を眺めてたのに
外に出ようとしなかったのか。


この男の帰りを待っていたのか。


「名前なに?」


特に会話らしき会話をせず
ご飯を食べてお風呂に入ってベッドにいる。


「西条冬二(さいじょうとうじ)
季節の冬に漢数字の二でとうじだ」

「冬二」


男の名前を自分から聞くなんて…初めてかも。


あ、違うか…初めてじゃないや。


今日の会話はこれだけだった。