激しく、優しく、愛して






それから空っぽになったわたしを心配して
涼が俺と同じ学校に行こうと言ってくれた。


もう学校なんてって思ったし
教師なんてって思ってたけど
すべての事情を知っても
受け入れてくれたのはぐっちだった。


渋る校長に僕が責任持ちますと
頭を下げてくれた。
でも、そんな光景さえもあの時のわたしは
嘘に見えていた。いい先生ですアピールなんて
見苦しいって思っていた。



結構経ってから知ったけど
涼は1人であの学校に行って
桜井聖人を殴ってくれたらしい。


「あんなクズ忘れろ」


ちゃんと泣けたのは
この時が最初で最後だった。