「彼女から言い寄られたんです。 断ったら襲われたって言うと言われたんです」 耳を疑った。聞き間違えかと思って 横に立っていた彼を見たが彼はわたしを 一切見なかった。 なにも言わなかった…言えなかった。 違います!の言葉ですら出てこなかった。 反論しないわたしに 校長は桜井聖人の言葉を信じ わたしだけが退学処分。 職員室を出て教室に戻って荷物を取りに行き 学校を出るまでいろんな言葉を浴びせられたが 耳には入ってこなかった。 頭の中で先生の言ったことだけが ずっとリピートしていたから。