「ちょ!あはは、冷たいって! やだ、か、かけすぎ!きゃっ!」 笑いながらすごく楽しそうに 何回も手ですくいかけてくる。 「もー、Tシャツびしょ濡れー」 顔を手で拭いて上げたときには さっきまでそこにいた彼が 目の前に立っていた。 わたしの頬に手をそえてもっと上に向ける。 「また人間らしい顔だ… 笑った顔なんて初めて見た」 自分でも、こんなに笑ったのいつぶりだろうと 考えてしまう。