「……ぅぅ、ひっく…ぅっ…」

1人の女の子が部屋の隅で泣いていた。

「…………ひっ、…ぅ、ぅぅ〜……」

「ここちゃん……。」

1人の男の子が女の子に話しかけた。

「……れ、れんく、ん…………。」

「ここちゃん、なかないで」

「れんくん、パパは?パパはどこ?」

「ここちゃん……」

「ここのパパどこ?ねぇ!」

女の子は男の子に泣きながら
すがりついた。
すると男の子は女の子に言った。

「…ここちゃんのパパはね、おそらに
いったんだよ。」


「…………おそら?」


意味がわからないのか女の子は
首を傾げながら呟く。