ちょうちょさん。
私も一緒に飛びたいなと、私は手をヒラヒラさせる。
小鳥さん。
私も一緒に歌っていい?と私はあとを追いかける。
お花さん。
なにに合わせて踊っているの?と私も左右に揺れてみる。
森の木さん。
おしゃべりが楽しそうねと、私も手を動かしながらその話に聞き入る。
そよ風さん。
ねーねー、速いよ、どこに旅するのー?私は思わず駆け出す。
太陽さん。
今日はなにをキラキラに見せてくれる?と私は手のひらをかざして振る。
そんな私を見て、皆は白い目で後ろ指を差し、小さな子のお母さんはまるで悪いものでも見せているかのようにそそくさと場所を変える。
「俺のために生きて」。
誰の目も気にするな。
不安なら俺だけを見ていればいい。
勘違いかもしれなくてもそう言われている気がして、私は今日も私の世界で生きた。