この胸いっぱいの好きを、永遠に忘れないから。




そもそも図書室から見える2本の大イチョウを見たくて通っていたのに、いつの間にかセンパイに会いたいという思いが強くなっていた。




でもきっと、私はセンパイの邪魔ばかりしていたんだろうなぁ……。







「ここからじゃ、大イチョウ見えないなぁ……」





はぁ……私は、窓の外を見ながら大きくため息をついた。











「ヒサ!」





昼休み、教室に飛び込んできた友達。




息を切らし、私の元へ駆け寄る。








「ヒサ大変!」






「何!?どうしたの!?」







あまりの慌てぶりに、私も飛び起きた。