この胸いっぱいの好きを、永遠に忘れないから。





空は真っ青に晴れ上がり、真夏の太陽がコンクリートの壁を、まぶしく照り付ける。









「あつーーーー」





私は教室の机に顔を押し付け、溶けてしまいそうな感覚と戦っていた。







いつの間にか梅雨は明けていたようで、午後の陽光はジリジリと音が聞こえてきそうなくらい、気温は高くなっていた。






梅雨のまま夏休みに入っちゃった方が、まだマシだったなぁ……。





梅雨明けをいいことに、容赦なく照り付けるお日様が、暑くて暑くて死にそうになる……。







あれからどれくらい経っただろう……。



私は図書室へ通うのをやめていた。








本当はセンパイと話したいことがいっぱいある。





仔猫、タローとヒゲジローもすくすく大きくなっていることも、センパイの家にいる、母猫サビ子のことも……。