「センパイ、どうし……」 「ミャー」 私がセンパイに声をかけようとした時、それをさえぎるように声がした。 「え……」 見るとセンパイの足元に、小さな小さな仔猫が……2匹。 「かわいーーーーーーッ」 私はその仔猫を抱えあげた。 「ヒサ!あんまり騒ぐな!」 「えっ……」 「職員室から見えるだろ」 「あ……」 私は急いで、イチョウの木の陰に隠れた。 そうか……。 ここは、B棟の1階にある職員室から丸見えだった。