私は驚いて、センパイの方を見た。 センパイは唇に指をあて、「しー」と言うジェスチャーをしている。 「……」 「ヒサ、なに!?なに!?」 友達もしきりに聞いてくる。 私の前にセンパイから投げられた物……。 「……チョコボール」 私たちは目を合わせ、また、ぷーーーーっと吹きだした。 「えー、ヒサが甘いもの欲しいって言ってたの、センパイ聞いてたのかなぁ? 優也センパイ、おちゃめ~」 友達はお腹を抱え笑っている。