「優也くんのことは、ママから聞いたよ」 「……」 「ヒサの気持ちもわかる。 でも……優也くんの病気が大変なものだということを、ヒサもわからないとな」 「……わかってる」 私はパパから目を逸らした。 「さっき、優也くんのお母さんから電話があったのよ。 ……優也くんに会いに行ったんでしょ?」 ママが話し出した。 「……」 「この間話を聞いたでしょ? 優也くんが、会いたくないって言ってるって……」 「……」 その言葉を聞いて、涙が落ちた。