「でも、いつもヒサちゃんに会わせてあげれなくて……。 ごめんなさいね……」 「……いえ……」 「優也くん受験生だから、大変なのよー、ねぇヒサ」 ママ黙ってて!と言うように、ぐいっとママのセーターを引っ張った。 そして一つ息を吐く。 「会いたく……会いたくないんでしょうか……センパイ……私に……」 そう言いながら、答えを聞くのが怖くて、ゴクッと息を飲んだ。