ピンポーン ピンポーン インターホンの音が響く。 ドキドキと心臓が鳴った。 「はい、どちら様ですか?」 女性の綺麗な声が聞こえた。 お母さんだろうか? 「あっ……あ……あの、私、柏木といいます。 柏木緋沙といいます! あの……優也センパイは……いらっしゃいますか?」 自分でも驚くほどの、ボロボロの言葉をインターホンに向かって話す。