「……センパイまで、そんなふうに言うの?」 「え?」 私は手にもっていたペットボトルを、ギュッと握りしめた。 「あんな指輪くらいって……」 「ヒサ?」 ”この指輪、初めて指にしたのはヒサなんだよ” 「____誰にも触れられたくなかったの……。 一時でも離したくなかったの……」 「それはわかるよ。 ヒサがどうしても欲しかった指輪だってこと。 でも……」